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三十五年の借地期限切れ居座る
-熊本市水道局の土地は手狭になっているのに何故返還させないのか-

熊本市管工事協同組合(上田精一郎理事長)所有のビルが新築されたのは昭和45年12月である。同51年に建物の前面に増築して現在の姿になった。同ビルは、鉄筋コンクリート造陸屋根3階建、延べ面積約850u、敷地面積432.64uである。問題はこの土地にある。同建物の土地は熊本市の所有である。熊本市管工事組合(以下組合と称す)と熊本市は、昭和45年7月から35年間、熊本市所有の土地432.64uを借りる賃貸契約を結んだ。当時の組合の名称は、熊本県管工事業組合連合会で、会長は(株)上田商会代表取締役上田堅太氏である。上田氏は明治43年9月生れ、昭和8年に上田商会を創業、同23年に法人化した。事業は順調に伸び、その勢いを駆って昭和30年頃熊本市議選に出て当選し、以後連続当選を果す。熊本市との土地貸借についても充分に力を発揮した事は想像出来る。管工事業組合連合会の副会長は、上田堅太氏の実弟上田政次氏である。政次氏も昭和25年に共栄設備工業(株)を創立、代表取締役に就任、以後「上田兄弟が牛耳っている管工事」と巷間で噂となるなど兄弟で県下の管工事業に采配を振う事になる。当時を知る元市議は「上田堅太と云えば市議会議長も務めた実力者で、管工事、空調関係の仕事をしていたが後に管工事に重点を移した」と語る。現在の上田商会の代表を務める隆利氏は、堅太氏が会長の時から社長を務めた子息である。共栄設備も政次氏から現代表の上田精一郎氏に継がれており、従兄弟同志という事もあって事業上の連繋も深い。長々と上田商会、共栄設備の人脈を書いたのは、市と組合の土地貸借の経緯と背景を知って頂きたかったからである。

これから本題に入る。熊本市と組合の土地貸借の期限は平成17年3月31日で切れているのである。当然貸借期限切れ前には市は組合に対し土地の明け渡しを請求すべきであった。洩れ聴く所によると「熊本市はそれとなく組合に土地の空け渡しを打診した様だが、はっきりと煮つめるまでには至らなかった」という。以後、熊本市と組合は、毎年4月1日から翌年3月31日までの年間契約を更改して今日に及んでいる。432uの賃料は毎年国が公表する路線価に準じて決められており、最高の年は平成15、6年の278万9千余。本年度は地価が下落したとして僅か167万余円となっている。何故今この土地が問題か。熊本市は行政改革で、熊本市水道局と下水道局の統一案を打ち出し来年度から実行に移される。現在の水道局の建物に150人前後の下水道局職員を収容する余地はない。緊急の対策として水道局裏手に在ったテニスコートなどを潰して二階建プレハブで第一陣の受入れを整えているのが現状である。 組合は昭和48年と平成6年の2回で444u前後の土地を入手しているのである。現在組合別館として使われている鉄筋コンクリート造3階建ビル延べ161uも所有している。その気があれば賃貸期限時に借地を熊本市に返還出来るだけの資力もあったと思うが如何であろう理事長殿。


熊本電鉄と市電結節
熊本電鉄(株)再建団体に転落 -市電結節・熊本市も見切る-


前号に於いて本紙は、熊本県、合志 市、熊本市が進めていた熊本電鉄と熊本市電の結節、その為の電鉄線路の水道町までの延伸計画を批判した。余りにも非現実的且一私企業の救済事業と見たからである。旗振り役の坂本学園大学長を始め松野頼久代議士支持者が大半であり、計画そのものに疑問を持ったのである。

電鉄路線の延伸と市電の結節は電鉄側から熊本市に打診があったという。動いた人物は松野氏と後援会幹部(電鉄役員を含む)と上通り、下通り繁栄会の幹部と云われる。幸山市長も前向きに検討に入り実現に向けての世論作りも始った。幸山市長の手法か、坂本学長の手法かは知らないが、幸山市長の支援組織と見られる学生等か市電結節を考える会など公開討論を行ったりもした。多くの市民は関心が薄く盛り上りに欠ける中、県庁で富山市のライトレール展を開くなど電鉄のLRT化に向けて準備を進めた。この時、市議の殆どは「公共的交通機関と認識はしているが、財政難の熊本市に一私企業に救済する余裕はない」「一体何処に線路を持ってくるのか、余りにも現実離れした計画だ」と県や市が進めていた計画に冷たかった。そうした中、電鉄は6月3日中小企業再生支援協議会の支援で再建を計る案を公表した。電鉄の経営悪化は数年前から経済界に流れていたが、その噂が現実化したのである。

経営が行き詰った最大の原因が「熊電プラザ」の不振と云われる。同プラザは平成9年に電鉄藤崎宮駅周辺の再開発事業で建設された。展望温泉やレストラン、パチンコ店が入る複合施設で、当初は流行ったが、すぐ近くの国道3号線沿いにパチンコ店複数が開業するなどした為パチンコ店の経営が悪化、展望温泉などの利用率も計画を下回り「建設後一期も黒字になった事はない」(同社関係者談)程経営は厳しかったらしい。ある経済人は「何故あれ程の資本を投下して熊電プラザを作ったのか。少し専門知識があるなら集客が出来ない場所と判断出来たと思う。電鉄は電車の利用客プラス熊本市民が利用すると計算していたと思うが、電鉄利用者は学生か通勤客、寄り道はしませんよ」と辛口に語った。熊電プラザが足を引っ張る形で電鉄本体が危くなった結果、起死回生を狙った市電への結節も先伸ばしとなったが、今後も実現する事はないだろう。


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