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コラム [毒含流行論]
 

6・7月合併号掲載 : 偽装牛肉ミンチ事件 無能な役所と従業員達


大きな事件、事故の前には必ず予兆的小事が発生していると云われる。

先頃発覚した北海道小牧市の食品加工卸会社「ミートホープ」もこのパターンを踏襲したと云える。

その第一は、発覚前に四件の内部告発が道庁や、農水省に行われている。しかし小牧保険所等は、抜き打ちで行わず、事前に検査日を通知して工場を検査している。これでは「その日までにきちんとしておけ」と相手に知らせる様なものだ。

この手の話はよく聴く。熊本県内でも産廃処理場や、食品販売店の検査の実施も皆「事前通告型」である。関係機関と業者の癒着もあるだろうし、地縁血縁も考えられる。

ミートホープ事件でも何らかの力が働いたのであろう。常識として内部告発があった工場の検査を事前通告して訪れるなど考えられないからだ。

ミートホープの田中なる社長の品性に欠けた面を見ると「この男ならやって当然」と思えてくるから不思議だ。同社の商品を扱っていたのが、これまた大手ばかりである。

子会社とは云え冷凍食品大手の加ト吉、ローソン、日本生活共同組合(グリーンコープ)などが挙がった。今回の一件で大手流通業者の"無責任振り"を知った消費者も多かったと思う。今後はブランドを信用しない事である。

某生協幹部は、事件発覚後慌てて品質検査を行い、「牛肉以外の肉の混入が認められた」と被害者面をしていたが、何千、何万人もの消費者を抱えた生協、大手業者は商品検査に力を入れてるのは当然ではなかったか。

もっと腹が立つのが従業員である。解雇通告を受け慌てて労組を結成「私達も被害者ですからこれから闘っていきます」など話している。

こちらに云わせりゃ共犯以外の何者でもない。不正行為を行ったのは現従業員達ではないか。ワンマンと云われた田中社長以下全社員は共同正犯と云っても過言ではない。

本当に社が可愛いければ事実を知った時、何らかの手を打つべきであった。偽装ミンチを始めたのは約十年前と報じられている。その直後から内部告発を行う正義人が居たら傷口は小さいうちに塞がれていたであろう。

自分の働き口さえ確保されていれば・・・のエゴが結局失職を招いてしまった。自業自得。


 
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