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コラム [毒含流行論]
 

4月・5月合併号掲載 : 民族派団体抗議 新潮社が謝罪文


週刊新潮は、4月23日号で「朝日新聞『阪神支局』襲撃事件」「『週刊新潮』はこうして『ニセ実行犯』に騙された」の見出しで、早川清編集長、本紙取材班連名による掲載の経緯について10頁に亙って弁明した。

書き出しは平成19年11月に網走刑務所の島村征憲から発せられた1通の手紙に始り、50通に亙る手紙の遣り取り、出所後の裏付け取材の状況が詳しく書かれている。最初は島村証言について用心していたが、次第に島村ペースに巻き込まれていく様子が読みとれた。

その中で新潮が、筆者と逆の解釈をして島村を信じた個所がある。「島村氏は不思議なほど何も要求しなかった。金銭を求めるわけでもなく、ゆくゆくは本にしてくれ、と頼む訳でもない。彼が『真実を話す』気になったのは、なぜなのか。

この疑問は当初から取材班の頭の隅に張り付いていた」以下略。「金品を要求しないのは何故か」をあと一歩踏み込まなかったのか。嘘だから要求出来ないと思い至らなかったのだろうか。かつてヤクザの世界に生き、刑務所暮しをしていれば金に敏感な筈である。真の実行犯であれば、告白記事が金になる位は知妥していると思う。手記を出版すればヒット間違いなしである。それが出来なかったのは告白が虚偽であったからである。金を要求しなかったのは、島村の良心が許さなかったのではないか。

この実名告白記事について、第1回目発刊後新潮社には都内は勿論、東北、中国方面の右翼団体から抗議の電話が寄せられた(同社記者談)らしい。その中で一水会と友好団体が素早い行動をとっている。

一水会木村三浩会長を始め朱光会阿形充規会長、八千矛社犬塚哲爾代表、蜷川正大二十世紀書院代表、市村清彦氏が「週刊新潮抗議団」を結成、2月26日、3月13日に新潮社別館会議室で島村告白記事の虚偽を抗議した。

その結果、4月20日付新潮社編集部名で「島村手記の誤報と野村秋介、児玉誉士夫両氏の関係者にご迷惑をおかけした事をお詫びいたします」と謝罪した(この部分レコンキスタから引用)。週刊新潮の総括文にはまだまだ反論したい部分があるが、長年の愛読者としてここで筆を置く。

 
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