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* コラム [毒含流行論]
2010年4月号掲載
混迷続く民主党 自民党に問う何故何故何故?

 米軍普天間飛行場移設問題で突飛発言が続く鳩山由紀夫首相。云わずもがなの発言をして自ら窮地に嵌った姿を見るのは辛い。一日本人としてこんな首相を頂いている事を恥しいと思う。

  移設には先ず地元との合意が必要不可欠。地元関係者と水面下で交渉し、煮詰った所で公表というのが道筋ではないか。所が首相周辺から予定地として次々と地名が漏れて地元では反対運動が盛り上る。二進ちも三進ちもいかなくなって首相自身が沖縄を訪問となった。この発想がわれわれ凡人には分らない。本末転倒もいい所ではある。沖縄を訪れるのであれば首相就任後間を置かずに実行すべきではなかったか。その後で地元と対話をしていれば今程反対の声は挙らなかったかもしれない。自分で三月末と切り、五月末に結着をつけると公言した。今では誰もそれが実現出来るとは思ってもいない。米国有力紙からも虚こ仮けにされたが、首相はそれを受容れた。それも国会の場で。救い様のない愚者と云える。

  迷走を続ける民主党に追撃ちをかけるべき最大野党の自民党は?と云えば、コップの中の嵐から脱けようともせず権力争いに熱中。ポロリポロリと不満分子が党から転げ出ている。総理にしたい議員で最低のポイントを出した谷垣禎一総裁、屁の突っ張りにもならない(と庶民の筆者は思う)総裁の座にしがみついている。傍から見れば滑稽だが、ご本人にとっては最良の椅子だろう。筆者は自民党幹部に訊きたい。何故一つに纏りきらないのか。何故適任者(総裁)を選ばないのか。何故離党するのか。何故党に留って内部改革を行わないのか、誠に不思議な現象ばかりである。特に与謝野、園田両氏についてこの思いが強い。

  かつて山口組から一和会が分裂した事がある。当時一和会の方が組員数で山口組を上回っていた。しかし苛烈な山一戦争を勝利したのは山口組である。その一因に「本家の重さ(知名度と歴史)」があったのではないかと筆者なりに解釈した。自民党には55年体制以降の歴史があり、日本の隈々に支持者が居たではないか。自民党名が悪いのではない。その政策が国民軽視に走った結果の敗北である。党内改革で実を挙げた方が早道ではないか。
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