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* コラム [毒含流行論]
2011年5月号掲載
菅首相の迷走 精神状態破綻か

 日本の歴代首相で菅直人程の愚相はこれまで居なかった。これからも出て来ないだろう。その意味で、菅が“熱望”している「歴史に名を残したい」は実現出来るだろう。人格的には異常であり、愚鈍である。権謀術数を弄し辞めろコールなど何処吹く風とばかり居座り続ける神経の図太さに怒りを通して“哀れ”を感じるのは筆者だけではあるまい。

  菅の無能と指導力の欠落がはっきりしたのは東日本大震災直後からである。本来は官邸で指揮すべき緊急事態に現地に飛ぶ失態を演じたのが第一歩。民衆受けを狙ったパフォーマンスは誰の目にも明らかであった。以降の施策、閣僚人事等挙げれば切りがないが、これらの情報はメディアが連日報道しているので小紙が論じても今更の感があるので止めておく。

  許し難いのが不信任案対策とその後のでっかい態度である。鳩山ボンボンを抱き込んで騙し「ペテン師」とまで罵られても馬耳東風。不信任可決が唯一の菅潰しの機会と思っていたが、攻める側の野党自民党始め、民主党議員の「不信任されれば解散総選挙」の一言で総崩れとなる不様さ。特に自民党が菅を追い詰めきれない弱腰の裏には「あわよくば大連立を組み、うまくいけば政権を乗っ取れる」夢想があるのではないか。自党の議員が一本釣りで政務官にとられても形式的に抗議を行っただけだ。

 菅が次に打った手は国民受けを狙っての中電浜岡原発の運転停止だ。閣内の議論も経ていない独断専行である。これで菅は日本の経済界を完全に敵に回した。退陣表明もその場限りの逃げの一手でしかない。福島第一原発に一応の目処がついた時点と云うが、現状では安定宣言さえ何時になるか見当もつかない状態だ。これまで安全に運転を続けた各地の原発は法令による定期検査で運転を中止した。が、点検、整備を終え、いざ運転の段階になって前日まで再稼働OKが、一夜にして不可となり、玄葉は裏切り者扱いとなった。挙句誰の入れ知恵かストレステストの導入を表明した。そして言い出したのが自然エネルギー促進、脱原発で、これも閣内から性急過ぎると猛反対を喰らうと「私見」だと逃げ出す。菅の頭の中には誠実、誇り、恥は存在しない様だ。
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