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発行者:福島 宏

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* コラム [毒含流行論]
2015年8月号掲載
熊本市議会議員よ
もっと視野を広げたら?

 熊本市議会議員の“質が落ちた”云われて久しい。元々高くなかった質が低下したのであるから、推してその人格が分かろうというもの。4年毎に訪れる選挙という名の洗礼に怯えて、出身地域の振興には熱心である。しかし、全市的に俯瞰する能力も熱意もなく、せっせと利権に励む議員の何と多い事か。今号で報道した県経済連傘下の、畜産流通センター視察団の議員達がその一例であろう。熊本市が支出する補助金の対象先を事前視察したのであるが、時恰も熊本市西嶋副市長と経済連トップの上村幸男会長が市食肉センターの全面的移行を話し合っている最中である。この交渉は経済連側が厖大な金額を吹っ掛けた為、熊本市側が難色を示し物別れとなった。仮に会談が成功し、畜流センターに補助金を支出するとなれば、そのキーマンは畜流センターから“手みやげ”を貰った経済分科会である。畜流センター側がどの様な意図で渡したのか、その真意は不明だが、どの様な意図であろうと受ける側は「お気遣いは不用です」とやんわりと且つ、毅然として断るべきであった。当然委員を率いた満永寿博経済分科会長の責任は大きいと云える。

 市議会の無能振りは、北口和皇市議の「パワハラ問題」にも及ぶ。暴言癖のある北口議員であるが、自分達の同僚である議員の「処罰」に係る問題である。市が4月1日に設置した「不当要求行為等防止対策協議会」での調査要求、及び「政治倫理条例の改正」も、時期を少しずらすべきではなかったか。6月24日に開かれた議運の中で某議員が「4月1日に出来た迷惑防止対策会議だが、4月1日に拘わらず、それ以前の問題にも適用すべきではないか」と発言している。しかし、法は「不遡及」の原則がある。若し遡及するのであれば、この対策会議設置の原因となった1月の某有力議員の発言まで遡るのが平等というものである。

 この議運が開かれた時、農水商工局作成の「調印式」での「発言録」は出来ていた筈だが、発言した議員らが目を通していたとは思えない。「調印式は流れたが、畜産業者の業務に支障はなく、北口発言により職員も人権侵害を感じていない」という髙田副市長の発言をどう聞くのか。
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